2013
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子供の頃、手を差し伸べてくれる誰かかが居たらと想像した。あるいは……まあそれは置いておいて。とにかく、助けて欲しかった。
周囲に優しさがないわけじゃなかった。それぞれがそれぞれに出来る範囲で助けてくれてたんだと今ならわかる。だけど当時はわからなかった。誰も決め手となるような行動を起こさなかった。中途半端なくせに、自分は悪くないというような顔をしているのが理解不能だった。お前らは他人の心を簡単に殺せるんだなと思った。
わかるようになってしまった。自分には自分の生活があって、助けることにだって限界がある。わかるから、怖い、私はもしかすると今、現在進行形で、広義の意味で人殺しだと思われているのかもしれない。そんなことを誰かに思わせているのかもしれない。そんな思いをしている誰かを、見殺しにし続けているのかもしれない。
自分の世界線の隣に沢山の地獄があることを、忘れてはいなかったか。
そんな大人にだけはなりたくないんじゃなかったか。あの頃の私が今の私を見たらきっと「仕方ないよ」って笑うんだろう。今の私がどうしても許せない人間に向かって笑うみたいに、「仕方ないよ」って笑うんだろう。
床に向かって謝り続けて何になるってんだ。覚悟決めて、適切な対処をしないと。決意表明。
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